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「手足のしびれがなかなか治らない…」「しびれと一緒に痛みや脱力感がある…」そうお悩みではありませんか?長時間同じ姿勢で手足がしびれることは誰にでもありますが、それが頻繁に起こったり、なかなか改善しなかったりする場合は、注意が必要です。そのしびれは、単なる血行不良ではなく、何らかの病気が隠れているサインかもしれません。しかし、しびれという漠然とした症状だけで、一体何が原因なのかを見分けるのは難しいですよね。
この記事では、手足のしびれに注意が必要なサインを徹底的に解説し、しびれの原因となる代表的な病気、そして今日からできる対策を詳しくご紹介します。安易に考えず、ご自身の体の声に耳を傾け、しびれの原因を正しく理解するための第一歩を踏み出しましょう。
手足のしびれが起こる原因とメカニズム
手足のしびれは、なぜ起こるのでしょうか?その原因とメカニズムを正しく理解することが、適切な対処法を見つけるための第一歩となります。
1.血行不良
- 原因:
- 長時間同じ姿勢を続けると、血管が圧迫され、血行が悪くなります。
- 血液の流れが滞ると、神経に十分な酸素や栄養が届かなくなり、しびれが起こります。
- メカニズム:
- 正座をした後に足がしびれるのは、この血行不良が主な原因です。
- 体を動かすことで血行が改善され、しびれは自然に解消されます。このタイプのしびれは、一過性のもので、通常は心配いりません。
2.神経の圧迫
- 原因:
- 姿勢の悪さや、骨の変形(頸椎や腰椎の椎間板ヘルニアなど)により、神経が圧迫されるとしびれが起こります。
- 手根管症候群のように、特定の場所で神経が圧迫される場合もあります。
- メカニズム:
- 神経が圧迫されると、脳からの指令が手足にうまく伝わらなくなり、しびれや痛み、脱力感といった症状が現れます。
- このタイプのしびれは、姿勢を変えても改善しないことが多く、注意が必要です。
3.神経の病気
- 原因:
- 糖尿病やアルコール依存症、ビタミン不足などによって、末梢神経が損傷するとしびれが起こります。
- メカニズム:
- 神経自体が病気によって障害を受けると、体のどこにもしびれが起こる可能性があります。
- 特に、手足の指先や末端からしびれが起こることが特徴です。
4.脳の病気
- 原因:
- 脳梗塞や脳出血など、脳の病気によって神経伝達に障害が起こるとしびれが起こります。
- メカニズム:
- 脳から手足へ送られる運動や感覚の指令に異常が生じ、しびれや麻痺といった症状が現れます。
- このタイプのしびれは、体の片側に起こることが特徴です。
手足のしびれは、このように様々な原因が考えられます。次の項目で、病気の可能性が高いしびれのサインを詳しく見ていきましょう。
注意が必要な手足のしびれのサイン
手足のしびれが病気のサインである場合、単なる血行不良によるしびれとは異なるいくつかの特徴があります。ここでは、特に注意が必要なサインを5つご紹介します。
1.しびれが長期間続く、または頻繁に起こる
- 注意が必要なサイン:
- 姿勢を変えてもしびれが改善しなかったり、しびれが毎日、あるいは数週間以上続いたりする場合。
- 一過性のものではなく、しびれが頻繁に起こる場合。
- 考えられる原因:
- 椎間板ヘルニア、末梢神経障害、糖尿病など。
2.左右非対称のしびれ
- 注意が必要なサイン:
- 体の片側だけ手足がしびれる場合。
- 例えば、右手だけしびれたり、右足だけしびれたりする場合。
- 考えられる原因:
- 脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など、脳の病気が疑われます。
3.しびれ以外の症状を伴う
- 注意が必要なサイン:
- しびれだけでなく、頭痛、めまい、吐き気、ろれつが回らない、物が二重に見える、歩行がふらつくといった症状を伴う場合。
- 考えられる原因:
- 脳の病気の可能性が非常に高く、緊急性が高いサインです。
4.脱力感や麻痺を伴う
- 注意が必要なサイン:
- しびれている部分に力が入らない、手足が思うように動かせない、感覚が鈍いといった症状がある場合。
- 考えられる原因:
- 脳や神経の病気、脊髄の病気などが疑われます。
5.しびれが指先から徐々に広がる
- 注意が必要なサイン:
- しびれが手足の指先から始まり、徐々に手首や足首、腕や脚全体に広がっていく場合。
- 考えられる原因:
- 糖尿病性神経障害、アルコール性神経障害、ギラン・バレー症候群など。
これらのサインに一つでも当てはまる場合は、自己判断せず、早めに医療機関を受診しましょう。
手足のしびれを引き起こす代表的な病気
手足のしびれは、様々な病気の症状として現れます。ここでは、しびれの原因となる代表的な病気について、その特徴と症状を解説します。
1.脳の病気
- 脳梗塞・脳出血:
- 脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳の神経細胞が壊死する病気です。
- 症状: 突然の手足のしびれや麻痺、顔のゆがみ、ろれつが回らない、めまい、頭痛など。
- 特徴: しびれが体の片側だけに起こることが特徴です。
2.整形外科系の病気
- 椎間板ヘルニア:
- 頸椎や腰椎の椎間板が飛び出し、近くを通る神経を圧迫する病気です。
- 症状: 首や腰の痛み、手足のしびれや脱力感。
- 特徴: 姿勢を変えることで症状が悪化したり、改善したりします。
- 手根管症候群:
- 手首の手根管という部分で、正中神経が圧迫される病気です。
- 症状: 親指から薬指にかけてのしびれや痛み。
- 特徴: 特に夜間や朝方に症状が強く出ることが特徴です。
3.神経系の病気
- 糖尿病性神経障害:
- 糖尿病の合併症として、末梢神経が病気によって損傷する病気です。
- 症状: 手足の指先からしびれが始まり、徐々に広がっていく。
- 特徴: 両側の手足に症状が起こることが多く、進行するとしびれだけでなく痛みも感じることがあります。
- 末梢神経炎:
- 感染症や自己免疫疾患、ビタミン不足など、様々な原因で末梢神経に炎症が起こる****病気です。
- 症状: 手足のしびれや痛み、脱力感。
- 特徴: 慢性的なしびれが特徴です。
4.内科系の病気
- ビタミン不足:
- ビタミンB12などのビタミンが不足すると、末梢神経の働きが悪くなりしびれが起こることがあります。
- 特徴: 偏った食事や無理なダイエットをしている人に起こりやすい症状です。
手足のしびれの原因は多岐にわたるため、自己判断はせず、専門医の診断を仰ぐことが大切です。
手足のしびれを和らげるセルフケア
手足のしびれが、単なる血行不良や筋肉の緊張によるものの場合、日々のセルフケアで改善できる可能性があります。ここでは、簡単にできる方法をご紹介します。
1.血行を良くするストレッチ
- 手首・足首回し:
- デスクワークや長時間の立ち仕事の合間に、手首や足首をゆっくりと大きく回しましょう。
- 効果: 末端の血行を促進し、しびれを予防します。
- ふくらはぎのストレッチ:
- 壁に手をついて立ち、片足を後ろに引いてふくらはぎを伸ばします。
- 効果: 「第二の心臓」と呼ばれるふくらはぎのポンプ作用を促し、全身の血行を改善します。
2.体を温める
- 入浴:
- 38〜40度くらいのぬるめのお湯に、15分ほどかけてゆっくりと浸かりましょう。
- 効果: 全身の血行が良くなり、筋肉の緊張が和らぎます。
- 温かい飲み物・食べ物:
- 体を内側から温めることで、血行を促進します。
- 冷え性の人は、手足がしびれることが多いため、冷たいものを摂りすぎないようにしましょう。
3.マッサージ
- 方法:
- マッサージオイルやクリームを使い、手足の指先から心臓に向かって、優しく揉みほぐします。
- 効果: 血行が促進され、しびれを和らげます。
4.姿勢を正す
- 方法:
- 長時間同じ姿勢でいることを避け、30分に1回は休憩をとり、体を動かしましょう。
- デスクワーク中の姿勢を正すことも、しびれの予防に繋がります。
これらのセルフケアは、しびれを緩和するだけでなく、予防にも効果的です。
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病院受診の目安と予防のための生活習慣
手足のしびれが病気のサインである場合、早めの病院受診が大切です。ここでは、病院に行くべきタイミングと、しびれを予防するための生活習慣について解説します。
1.病院受診の目安
以下のような場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
- 突然のしびれ:
- 突然しびれが起こり、数分経っても改善しない。
- 左右非対称のしびれ:
- 片側の手足だけがしびれる。
- しびれ以外の症状:
- しびれと一緒に、頭痛、めまい、ろれつが回らない、脱力感がある。
- 長期間続くしびれ:
- 姿勢を変えてもしびれが改善せず、数週間以上続いている。
- 病気が疑われる場合は、自己判断せず、必ず内科や整形外科、脳神経外科を受診してください。
2.しびれを予防するための生活習慣
- バランスの取れた食事:
- ビタミンB12などのビタミン不足は、しびれの原因となります。
- 魚介類や肉類、乳製品、卵など、バランス良く食事を摂りましょう。
- 適度な運動:
- ウォーキングや水泳など、全身を動かす運動は、血行を促進し、しびれの予防に繋がります。
- 体を冷やさない:
- 特に、手足の冷えは血行不良を招き、しびれの原因となります。
- 腹巻や靴下、手袋などで体を温め、冷えを予防しましょう。
- ストレス解消:
- ストレスは自律神経を乱し、血行不良を招く原因となります。
- 趣味の時間を持つ、ゆっくりと入浴するなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。
手足のしびれは、体からの大切なサインです。日々のセルフケアで改善しない場合は、早めに病院を受診し、しびれの原因を正しく見極めることが大切です。
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